日本の成人の多くの方が歯周病に悩んでいます
歯周病とは?
歯周病になりやすい方
歯周病は生活習慣病のひとつとも考えられています。次のような生活習慣がある方は歯周病になりやすいといわれています。
・喫煙する
タバコに含まれる有害物質が影響し、抵抗力が低下することで歯周病にかかりやすくなります。
・物をよく咬まない
咬むことで分泌される唾液。よく咬まないと自浄作用がある唾液の分泌量が減少します。
・間食が多い
間食が多いと、お口の中は細菌が繁殖しやすい環境が続いてしまいます。
・ストレスが多い
ストレスが多いと免疫力が低下しますので、歯周病を含む感染症にかかりやすくなります。
歯周病と全身疾患の関係
歯周病はお口の中だけの病気と思われがちですが、全身の健康にも影響することが分かってきました。
・心疾患
血管に歯周病菌が入ってしまうと血栓ができやすくなり、動脈硬化や心筋梗塞などを招くことがあります。
・肺炎
唾液に含まれる歯周病菌が誤って気管から肺に入り込むと「誤嚥性(ごえんせい)肺炎」を起こすことがあります。
・糖尿病
歯周病と糖尿病には相関性が見られます。たとえば歯周病が改善すると糖尿病も改善することがあります。
・早産・低体重児出産
歯周病菌が子宮の筋肉に影響を与えてしまうと、早産や低体重児出産のリスクを高めてしまいます。
歯周病の治療法
初期歯周病の治療法
歯周病菌の巣となっているプラーク(歯垢)や歯石を取り除き、歯周病の進行を抑えます。
スケーリング
「スケーラー」という器具を使い、毎日のブラッシングでは落としきれないプラークや歯石を取り除きます
ルートプレーニング
「キュレット」という器具で、スケーリングでは落としきれなかった歯石を除去します。仕上げに歯の表面をなめらかにして汚れの再付着を防ぎます。
重度歯周病の治療法
歯を支えるまわりの組織(歯周組織)が壊されてしまっている状態ですので、その回復を促します。
汚染組織除去 フラップ手術
局所麻酔後に歯肉を切開して歯根部を露出させます。そして歯周ポケットの奥深くに付着するプラークや歯石を取り除きます。同時に感染部位も除去し、歯肉を縫合します。
骨再生治療 エムドゲイン
歯周病菌により壊された歯周組織(顎の骨や歯根膜など)を再生する治療法です。「エムドゲインゲル」という薬剤を注入し、骨の再生に必要なスペースを確保して再生を促します。